今回の事故の捜索・調査の教訓(私見)

キーワードは「情報の整理」と「機動力」です!!

  今回感じたのは、思ったよりも情報量が多かった事です。それに拍車をかけたのが複雑な情報経路でした。役に立った事、改善すべき事が色々ありましたが、ここでは自分で必要性を感じた事項をピックアップしました。
 

・メモ用紙は沢山持っていく とにかく情報が多い。
・メモを分類できるようなファイルを用意する 情報が多くてメモを紛失したり混乱するので。
・メモには情報の発信源と日時を付記する 出所不明の情報があると混乱の原因になる。
・携帯電話は各人に必携 今回の事故では持っていないメンバーは信濃大町で携帯電話を購入した。また、最近はレンタルがあるので活用できる。
・無線機は多いほど良い 入山時には携帯電話は当てにならない。普段から全員が無線免許を取得しておくべきである。
・連絡体制の一本化 会の上層部・友人など、単なる問い合わせの電話がかなりの頻度でかかってきたが、緊急性の低い事が少なくなかった。東京・現地間の連絡は在京本部に一本化する(予め各人に周知させておく)。
心配するが故に現地に連絡をとりたくなる気持ちは理解できるが、混乱する原因となる。また、現地に向かった人(かなり忙しい)の体力温存の為にも必要である。
・非常連絡網の構築 名簿があったので問題ないと思われたが、実際は方方に連絡する事に忙殺された。やはり連絡網は必要であると実感。
・情報を統括する人は現地の方がいいのではないか 今回は情報統括は在京本部が行ったが、現地の方が早いような気がする。但し、決定は在京でも可。
・初動で動ける資金 会で2〜30万円あればしばらくしのげる?
・入山メンバーの選定 OBで動けそうな者を予めリストアップしておき、共同で訓練しておく事が望ましい。
・担当者の選定 現地に入る前に在京本部、現地本部リーダー、入山リーダー、装備担当、御家族担当など責任者を決めておく。当然のようだが意外と出来ない。
・移動手段 車。それも複数あるといい。買い出しや分隊で威力を発揮。公共交通手段では融通が利かない。
・分隊 2人以上が望ましい。例え収容された遺体を確認するだけであっても、行った先で何があるか分からない。
また、責任者をはっきりさせておく。
・食事 悲しくても、忙しくても、胃が痛くても必ず食べる事! 体力維持が最優先。先は長い事を念頭に入れる。
・睡眠 悲しくても、眠れなくても、興奮していても必ず寝る! 横になって目をつぶるだけでも良い。これも体力維持の為。
・電子メールの活用 今回は調査メンバー全員が幸運にも電子メールを使えた。文章による情報交換は確実性があるし、情報の共有を図る事ができたので素早く対処できた。
また調査に入った段階で、会議日程の調整や議論に活用し、更には報告書文章・図の送付まで行った。これにより、会議の回数を最小限にする事ができた。
・その他 ・ここぞ!と思う事項に、時間と人材を投入すること。
・人脈を活用しよう。思わぬ所に助け船があるかもしれない。

今後の要望


 

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